頂きに達する頃にはすっかり明るくなり、いつしか雲が割れ青空をのぞかしていた。
両手に海を望み、細く突き出した半島のその先と、半島から広がる大地を思う。
いつからか憧れていた山の頂きは、静寂につつまれていた。